京都産業大学と株式会社バイオームは、三重県いなべ市と協力し、同市においてDX技術を用いたグリーンインフラの定量的評価と社会実装を目指す新たなプロジェクトを発足した。本プロジェクトの第1弾として、スマートフォンアプリ「Biome」において、市民共同で市内の生物を調査するデジタルコンテンツ「イナッチュクエスト」の配信を開始する。
鈴鹿山脈、養老山地、員弁川といった豊かな自然の中に位置する三重県いなべ市では、自然環境が有する多様な特性を活用し、持続可能で魅力ある地域をつくる「グリーンインフラ」の取り組みが先進的に行われてきた。今回のプロジェクトでは、スマートフォンアプリやデータベースといったDX技術を用いたグリーンインフラの定量的評価および社会実装の新しいモデルを構築していく。
プロジェクト第1弾では、グリーンインフラが持つ重要な機能の一つ「生物の生息・生育の場の提供」を調べるため、いきものコレクション「Biome(バイオーム)」(株式会社バイオーム開発・提供)において、いなべ市を対象エリアとした「イナッチュクエスト」を配信する。今後、本プロジェクトで得られる生物の情報から、いなべの生物多様性の現状を捉え直し、地域の保全や管理の方法、参加者の意向や関心を踏まえた、いなべの生態系の価値を効果的に発信する方法を検討する。なお、本プロジェクトは、内閣府が推進する戦略的イノベーション創造プログラム第3期「課題e-1:魅⼒的な国⼟・都市・地域づくりを評価するグリーンインフラ省庁連携基盤」の一環として実施することになる。
京都産業大学 生命科学部 西田准教授のコメント
「本活動は、豊かな自然環境の保全や活用を進めるため、市民や企業など、多様な主体と連携して地域の自然環境の価値を共有するものであり、「イナッチュクエスト」の参加によって、自然と触れ合う機会が生まれることを期待しています。」
『いなべ市の生きものを調査「イナッチュクエスト」』
■期 間:2024年5月18日(土)~2024年6月30日(日)
※第一弾終了後も随時配信予定
■参加方法:
(1)スマホアプリ「Biome(バイオーム)」をインストール。
(2)ホーム画面で「イナッチュクエスト ビギナー編」をタップして、ルールを確認。
(3)いなべ市内でいきものを撮影してアプリに投稿する。
(4)クエストを達成してアンケートに答えるとオリジナルバッヂをゲット!
(5)クエスト達成者は、さらなる高難易度クエスト「エキスパート編」にチャレンジ!
■イナッチュクエスト第一弾の紹介
「イナッチュ」はいなべの自然を大切にしたいという想いから、Inabe(いなべ)とNature(自然)から名づけられた。
第1弾のイナッチュクエストでは、市内の全いきものを対象とするビギナー編と、春から初夏にかけて見られる特定の野草を探すエキスパート編を用意。イナッチュクエストはこれからも季節ごとに配信を予定している。クエスト達成で貰えるバッヂをコレクションして、イナッチュマスターを目指そう!
■市民共同調査を実現するアプリ「Biome(バイオーム)」
日本国内のほぼ全種(約10万種)の動植物を収録したいきものコレクションアプリ。最新の生物名前判定AIを備えているだけでなく、図鑑・地図・SNS・クエストなど生物にまつわる様々な機能を備えており、誰でも無料で使用できることから、今後も、多種多様な生物の情報収集・調査・研究への展開が期待される。
■西田 貴明准教授の研究テーマ・内容
生態系や生物多様性の維持機構の解明から、森林や湿地などの生態系の持つ機能の評価を行なっている。また、グリーンインフラやEco-DRR(生態系を活用した防災減災)など、自然環境の機能や資源を活かした社会課題の解決策に注目し、これらを推進する法制度や経済の仕組みの研究に取り組む。生態学を中心とした生物学から、環境経済学、環境政策学など様々な学問を扱いながら、生態系を活かすことで環境問題、社会課題の解決する方法について、さまざまな研究や社会発信を行っている。
むすんで、うみだす。 上賀茂・神山 京都産業大学
<関連リンク>
・京都産業大学 生命科学部
https://www.kyoto-su.ac.jp/faculty/ls/
・京都産業大学 生命科学部 西田貴明 准教授
https://www.kyoto-su.ac.jp/faculty/professors/ls/nishida-takaaki.html
▼本件に関する問い合わせ先 | |
京都産業大学 広報部 | |
住所 | : 〒603-8555 京都市北区上賀茂本山 |
TEL | : 075-705-1411 |
FAX | : 075-705-1987 |
: kouhou-bu@star.kyoto-su.ac.jp |
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『京都産業大学×株式会社バイオーム×三重県いなべ市』産官学で進めるDX技術を用いたグリーンインフラプロジェクトを発足!第1弾として誰でも生物調査を楽しめるスマホアプリを配信開始する
データ提供:大学プレスセンター