気候変動
気候変動とは?
地球の気候が長期間にわたって変動する現象のこと。気候変動は、大気、海洋、陸面、雪氷などの気候に大きな影響を及ぼす要素とそれらの相互作用をシステムとして捉えた「気候システム」に、外部から強制力が加わることで起こる。外部からの強制力は「自然的要因」と「人為的要因」の2つに分けられる。
「自然的要因」は、太陽活動の変動や地球の公転軌道の変動、火山の噴火によるエアロゾルの増加などが挙げられる。
対する「人為的要因」は、主に化石燃料等を起源とする温室効果ガスの排出による大気組成の変化、森林伐採や土地利用の変化、大気汚染物質の排出などが挙げられる。1800年代以降は主に人為的要因による気候変動が起きている。化石燃料の消費による大気中の二酸化炭素濃度の上昇に伴う地球温暖化への懸念が強まっており、実際に、世界の年平均気温は上昇している。こうした気候変動の影響により、水不足、洪水や地滑り、生態系の変化、海面上昇などを及ぼす可能性がある。
気候変動で何が起きる?
世界と日本で、さまざまな気候変動が確認されている。世界の気候変動としてはまず、気温の上昇が挙げられる。世界の年平均気温は過去100年あたり0.74℃の割合で上昇しており、今後もその傾向が続くと予測されている。また、北極海の海氷の減少や海水温の上昇も確認されており、熱帯低気圧の最大風速ならびに降雨量は増加する可能性が高いと見られている。
日本の気候変動の現状としては、(1)平均気温の上昇と極端な高温の頻度の増加、(2)大雨および短時間強雨の発生頻度の増加、(3)積雪や大雪の減少傾向、(4)冬季は暖冬型、夏季は日本付近で南西風を強めるような気圧配置に近づく傾向、(5)日本近海の平均海面水温が世界平均と比べて2倍以上上昇、(6)日本沿岸の平均海面水位が1980年以降上昇傾向、(7)オホーツク海の海氷面積の減少などが確認されている。
気候変動とデータサイエンス
地球温暖化に関する研究実績で2021年にノーベル賞を受賞した真鍋淑郎氏の1960年代からの研究は、複雑な気候変動をシンプルなモデルとすることで成立している。
その後のセンサ技術やインターネットの発達により、現在では当時と比べて膨大な地点の観測データをリアルタイムで入手することが可能となっている。世界から集まる膨大なビッグデータを解析することで、地球温暖化を防ぐためのさまざまな対策や私たちの行動が今後どのように変化の速度を増減するか、といった予測の精度を上げていくことが期待される。
気候変動を学ぶ
気候変動はどの学部・学科で学べるの?
気候変動は多岐にわたる分野で研究されているが、一般的には、理学部・工学部・農学部に設置された環境学、気象学、地球物理学、地球科学、環境政策学、環境エンジニアリング、気候システム化学などの学科・コースで学ぶことができる。
気候変動についてもっと知りたい方は
気候変動に関する質問、AI・データサイエンスに関する素朴な疑問、大学選びのお悩み、将来の仕事のことなど、気軽にご質問ください。X(旧Twitter)または匿名の質問箱にて受け付けています。
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