Webディレクターの仕事内容と学べる大学
Webディレクターの仕事内容
Webディレクターの具体的な仕事は、まず顧客からWeb制作の相談を受けると、ヒアリングをして要件を確定し、スケジュールや予算の調整を行う。次に、Webサイトの方向性を決め、Webデザイナー、Webプログラマー、ライター、イラストレーターなど、Web制作に関わるスタッフたちを選定し、掲載するコンテンツの企画立案、制作、進行管理、品質管理などを行なっていく。
納期に間に合うようにスタッフに働きかけながら、常に進捗状況を確認していくことも大切だ。Webサイトを公開してからも、コンテンツの制作や更新を行なっていくこともあり、分析・改善しながら運用を継続していくことも求められる。最近は、ユーザーの動向を調べるアクセス解析などの仕事を任されることもある。
Webディレクターの年収や勤務先は?
Webディレクターの平均年収は、350万〜600万円が相場となっているが、スキルや経験によってかなり幅がある。10年以上の経験を積んで独立・起業したWebディレクターの中には、年収1,000万円以上を稼ぐ人も多い。
Webディレクターの勤務先として代表的なものは以下の通り。
- Web制作会社
- Webサービス事業会社
- Webアプリ開発会社
- システム開発会社
- ソフトウェア開発会社
- IT企業
- 広告代理店
- 一般企業のWeb部門
Webディレクターになるには?
Webディレクターに必要な資格
Webディレクターになるための特別な資格はない。取得しておくと強みになる資格はあるが、資格よりも経験や実績が評価の対象となるケースが多い。Webデザインやマーケティングの知識を組み合わせることで、業務上の大きな強みになる。
- Web検定
- ITパスポート試験
- ネットショップ実務士
- Webクリエイター能力認定試験
- ウェブデザイン技能検定
- ネットマーケティング検定
- マーケティング・ビジネス実務検定
- Web解析士
Webディレクターに必要なスキル
Webディレクターは顧客の要望をヒアリングし、課題を洗い出し、Webサイトという成果物で解決していく課題解決力、企画力、提案力が求められる。また、社内外の多くの人と関わることになるWebディレクターは、調整や交渉などの折衝スキル、プロジェクトが納期に間に合うように調整するスケジュール管理、クオリティ管理などのセンスも必要になる。マルチタスクをこなせる能力があると有利な職業でもある。
さらに、Webサイト構築に関する知識、プログラミングのスキル、UI・UXデザインの知識、マーケティングの知識などがあると、スタッフの業務理解にもつながり、正確なディレクションをすることができるだろう。Webディレクターは幅広い専門知識とスキルが求められる新しい職業といえるだろう。
必須ではないが、以下のプログラミング言語やツールの知識があると強みになるだろう。
- プログラミング言語:
- HTML、PHP、JavaScript、CSSなど
- グラフィックツール:
- Adobe Illustrator、Adobe Photoshop、Sketchなど
Webディレクターを目指せる大学・学部・学科
まだまだ新しい職業であるWebディレクターを目指すのに決まったルートはなく、現職の人も文系・理系のさまざまな学部・学科を出て、この職に就いている。
とはいえ、一般的なのは理工系大学の「情報」系学部・学科、もしくは美術系大学のデザイン系学部・学科で、Webデザインやプログラミングを学ぶケースだろう。また、文系の経済・経営・商学部などで「マーケティング」や「マネジメント」を学びながら、Webデザインの知識を得て、Web系企業に就職する人もいる。
Webディレクターは幅広い専門知識やスキルが求められる職種であるため、何か自分の武器となる専門分野を持っておくと強みになる。近年では、オンラインスクールのWebディレクター講座も充実しているので、大学の授業と両立しながら専門知識を修得する道もあるようだ。
Illustration by カヤヒロヤ