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【東洋大学INIAD】情報系の知識はあらゆるビジネスで強みになる! 【東洋大学INIAD】情報系の知識はあらゆるビジネスで強みになる!

【東洋大学INIAD】情報系の知識はあらゆるビジネスで強みになる!

横山さん
横山 さん
YOKOYAMA
東洋大学
情報連携学部(INIAD)2023年度卒業
日本総合住生活株式会社勤務

東洋大学情報連携学部(INIAD)では、「文・芸・理」の幅広い知識を連携させ、組織や社会を変革できる人材育成のための実践教育を行っている。INIADを卒業し、現在は日本総合住生活株式会社で働く横山さんは、システム部門で営業支援やマンション管理を行う業務システムの改修や新サービス導入支援を担当している。文系から情報系進学を目指した横山さんは、INIADで何を学び、何を身につけたのか——。現在のお仕事も踏まえて詳しく聞いた。

ITシステムを用いて現場の課題を解決する仕事

——現在のお仕事内容について、教えてください。

現在は、不動産管理を行っている日本総合住生活のシステム部門で働いています。不動産管理に関わる業務システムの改修や不具合対応、新サービスの導入支援などを行うのが私の仕事です。具体的には、現場からシステムに関する要望をヒアリングし、それをベースに要件定義を行い、ベンダー(外部システムエンジニア)と一緒に開発や改善を進めていくような役割です。

ITシステムを用いて現場の課題を解決する仕事

最近は、UR(都市再生機構)や東洋大学INIADが共同で進めている研究プロジェクト「Open Smart UR」の取り組みに企業の立場で参加したり、集合住宅における「集会所予約システム」の開発、運用保守について検討を行っています。

——要件定義というのは、具体的に何をするのでしょう?

簡単に言うと、「どのようなシステムをつくるかを関係者と一緒に考えて整理する作業」のことです。例えば、集会所予約システムで言えば、「誰が予約するのか」「予約のルールはどうするのか」「鍵の受け渡しは?」「キャンセルしたいときは?」といった、細かい条件がたくさんあります。これらを現場とすり合わせて、「こういう機能が必要」「管理者にはこういう権限が必要」と、システムとして必要な要素を洗い出すのが、要件定義の役割です。

この指示をもとに外部のシステムエンジニアが開発を行います。要件定義がしっかりできていないと、完成したシステムが現場でまったく使えない……ということにもなりかねません。要件定義とは、つまり「現場の課題をシステムで解決するための翻訳作業」だと考えています。

要件定義とは、「現場の課題をシステムで解決するための翻訳作業」

——現在のお仕事でどのようなときにやりがい、面白さを感じますか?

一番やりがいを感じるのは、現場の困りごとや課題を一緒に整理し、ITの力で解決できたときです。例えば、「この機能を直してほしい」「もっと使いやすくしてほしい」といった要望をシステムで解決したときに、「助かりました」と言ってもらえると本当にうれしいです。また、トラブルが起きた際に原因を突き止めたときも達成感があります。私の仕事の本質は「課題解決」で、そこに面白さを感じています。

INIADは情報学だけでなく会計学、デザインも学べる

——東洋大学INIADに進学しようと思ったきっかけや経緯を教えてください。

もともとは「企画系の仕事がしたい」と思っていて、当初は経営学部や商学部など商品開発やマーケティングを学べる学部への進学を考えていました。ただ、情報化社会の到来も意識していて、IT系の知識が確実に強みになるという予感もありました。そこで、文系科目を中心に学んできた自分でも積極的に情報系の学問を学ぶことができる大学がないか探して、たどり着いたのがINIADでした。

INIADは情報学だけでなく、経営学や会計学、Webデザインなども学べる点がとても魅力的です。いろいろな知識を横断的に身につけられる、まさに“いいとこ取り”の学部だと思います。

ただ、INIADでは入学後に数学や論理的思考力が必要となる授業も多いので、高校時代に文系科目を中心に学んできた方も、基礎的な数学はしっかり身につけておくことをおすすめします。

INIADはいろいろな知識を横断的に身につけられる“いいとこ取り”の学部だと思います

——入学後はどのようにプログラミングやデータサイエンスを学んでいきましたか?

私は完全にプログラミング未経験で入学したので、最初は正直かなり苦労しました(笑)。特に1・2年次は「コンピュータサイエンス概論」や「確率・統計学」などの基礎科目で、PythonやWeb開発の初歩、統計学を学びました。当時助けられたのが、INIADの先輩たちが主催する初心者向けの勉強会やプログラミングサークルの支援があったことです。苦手だった数学やコードも、先輩たちと一緒に学ぶことで少しずつ自信がつきました。

フィッシング詐欺を見抜くトレーニングサイトを開発

——大学で面白かった授業・印象に残っている実習等はありますか?

特に印象に残っているのは、3年次の「情報連携チーム実習」です。「デジタルデバイド」をテーマに、「フィッシング詐欺を見抜くトレーニングサイト」を開発しました。詐欺メールやフィッシングサイトの特徴を間違い探しやクイズ形式で学べるもので、Webアプリで実装まで行いました。

Question4
「情報連携チーム実習」で作成した「フィッシング詐欺を見抜くトレーニングサイト」の一例

システム開発担当はベトナム出身の留学生2人で、私は企画や要件定義を担当。言葉の壁もありましたが、図解や簡単な英語を使って一緒にプロジェクトを進めました。この経験は、今の仕事でベンダーに仕様を伝える業務の土台になっていると思います。

「Spotify」のAPIを使って流行曲の周期性を分析

——大学時代はどのような卒業研究に取り組みましたか?

卒業研究では、音楽配信サービス「Spotify」のAPI(※)を使って、楽曲の流行の周期性を分析しました。1980年〜2020年までのヒット曲410曲を対象に、「明るさ」「踊りやすさ」といった曲の特徴がどのくらいの周期で流行するかを探りました。

明確な結論には至りませんでしたが、「明るさは5年周期で流行する」といった傾向が見えるなど、興味深い分析ができたと思っています。ここで、「データサイエンスの研究ができた!」という達成感を得られましたね。

※API (Application Programming Interface) =異なるソフトウェアやシステム間で機能やデータを共有するための仕組み

Partial Autocorrelation
データ分析の結果、5年周期で「明るさ」を表す特徴量が増加するという結果が出た

——学部の勉強以外に力を入れて取り組んだことはありますか?

軽音楽サークルで代表を務めていました。100人規模のメンバーをまとめ、ライブの企画運営をしていました。コロナ禍では活動制限が厳しい中で、感染対策を徹底してライブを実現するために、大学事務局との交渉も行いました。こうした経験を通して、チームをまとめる力や全体を見渡す広い視野が身についたと思います。

問題を論理的に解決する「プログラミング的思考」が身についた

——東洋大学INIADで学んだ知識やスキルは、現在のお仕事でどのように役立っていますか?

INIADで学んだネットワークやプログラミングの知識によって、システム開発を進めるうえでの共通言語を身に付けることができました。これは、クライアント(取引先)とシステムエンジニアの橋渡しをする立場として、さまざまな人の意見をヒアリングする上で不可欠のスキルだと思っています。

なかでも「情報分野の幅広い基礎知識」が、今の仕事のあらゆる場面で役立っています。ネットワークやインフラ、API連携といった基礎知識は、システムの全体像を把握したり、ベンダーと円滑にやりとりしたりする際の土台になっています。

「情報分野の幅広い基礎知識」が、今の仕事のあらゆる場面で役立っています

——プログラミングの知識を得ることで感じた強みはありますか?

基礎的なコードを読めることで、エラー表示などの意味を読み解くことができ、エンジニアへの指示が的確にできることも強みになっています。

また、単にコードを読み書きするだけでなく、問題を分解して、順序立てて論理的に解決していく「プログラミング的思考」も、INIADでの学びを通して身についたと思っています。この考え方は、システムの不具合対応や要件定義の場面でとても役立っています。

——現在のお仕事に役立っている、情報系以外の知識はありますか?

大学時代に受けた「会計論」の授業も、現在の会計システム担当業務にそのまま活きています。「情報を学ぶ=エンジニアになる」という選択肢だけでなく、私のように「企画・調整・設計」の立場で活躍する道もあると思います。

「情報を学ぶ=企画・調整・設計の立場で活躍する」道もある

文系から情報系に進学した私の読みは正しかった!

——現在のお仕事における将来の目標を教えてください。

INIADで学んだ情報の知識を活かすために、アウトプット先である不動産関連の業務知識をさらに深めていきたいと思っています。業界の課題を深く理解した上で、ユーザー視点に立った“使いやすいシステム”を提案・設計できる人になりたいです。そして、社内のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する立場でも活躍していきたいと思っています。

——最後に東洋大学INIADに興味がある受験生に向けてメッセージを!

「文系だけど情報に興味がある」「企画や分析にも強くなりたい」——そんな方には、INIADは本当にぴったりだと思います。私自身、ゼロからのスタートでしたが、今ではITを使って人の役に立てる仕事ができています。

文系から情報系に進学した私の読みは正しかった!

プログラミングやデータサイエンスの知識を身につけたほうが将来の選択肢は広がる——。受験期にそう考えた私の読みは「正しかった」と断言できます。「プログラミングだけじゃない情報の世界」がINIADにはあります。情報学、会計学、デザインなどを幅広く学んで、自分の未来の可能性を広げたい人には、ぜひおすすめしたいです!

※掲載情報は、2025年7月時点のものです。

Text & Photo by 丸茂健一(minimal)

オープンキャンパス情報

東洋大学のオープンキャンパスは、白山・赤羽台・川越・朝霞の4キャンパスにて8月に開催(事前予約制)。
情報連携学部(INIAD)を擁する赤羽台キャンパスでは、入試に関する情報から学部での学び、就職支援などを紹介する各種ガイダンス、INIAD(情報連携学部)の学生になった気分でキャンパス内を探索する「INIAD HUB-1ツアー」など、INIADでの学びを体験できる2日間(両日とも同一内容)となっている。

日時:2025年8月22日(金)・23日(土)
赤羽台キャンパス(INIAD)参加にあたって
・「INIAD HUB-1」のプログラムに参加するには事前予約が必要です。東洋大学入試情報サイト(TOYOWebStyle)から予約をしてください。なお、保護者等の同伴者も事前予約が必要です。
・また、福祉社会デザイン学部、健康スポーツ科学部のプログラムに参加する場合は別途予約をしてください。
・開門は10時30分です。スタッフの指示に従い、INIAD門からご入場ください。
・「INIAD HUB-1」内のカフェ・食堂は営業していません。売店や「WELLB HUB-2」「HELSPO HUB-3」内の学生食堂をご利用ください。
・気分が悪くなったり、会場が分からない場合など、困ったときはスタッフにお声がけください。

詳細はこちら
東洋大学入試情報サイトTOYOWebStyle Open Campus

UNIVERSITY INFO

東洋大学情報連携学部
TOYO UNIVERSITY
Department of Information Networking for Innovation and Design/INIAD
「文・芸・理」の連携によってDXを推進する
東洋大学情報連携学部
「文・芸・理」の連携によってDXを推進する

情報+幅広い知識を「連携」させ組織や社会を変革する

東洋大学情報連携学部(INIAD)が目指すのは、「文・芸・理」の知惠が高度に融合した学び。最先端のコンピュータ・サイエンスを基盤としながら、幅広い知識を「連携」させ、組織や社会を変革できる人材育成のための実践教育を行っている。

カテゴリ

私立大学

学部・学科

【データサイエンスを学べる学部】
■情報連携学部/情報連携学科
■総合情報学部/総合情報学科
■食環境科学部/食環境科学科、フードデータサイエンス学科、健康栄養学科
【その他の学部】
■文学部 ■経済学部 ■経営学部 ■法学部
■社会学部 ■国際学部 ■国際観光学部
■福祉社会デザイン学部 ■健康スポーツ科学部 ■理工学部
■生命科学部

主な就職実績

情報連携学部
ソニー株式会社/楽天グループ株式会社/ソフトバンク株式会社/ヤフー株式会社/
日本電気株式会社/パナソニック株式会社/富士通株式会社/株式会社カプコン/
NTTコミュニケーションズ株式会社/NTT東日本グループ株式会社/KDDI株式会社/
キヤノン株式会社/日本アイ・ビー・エム株式会社/アクセンチュア株式会社/
BIPROGY株式会社/株式会社日立製作所/TOPPAN株式会社/リコージャパン株式会社/
セイコーエプソン株式会社/株式会社ナビタイムジャパン/東急建設株式会社/
戸田建設株式会社/株式会社日本経済新聞社/全日本空輸株式会社/株式会社LIXIL/
アマゾンジャパン合同会社/(独)情報処理推進機構/(独)国立印刷局/厚生労働省/
東京都/日本郵便株式会社/チームラボ株式会社/株式会社大和総研/株式会社野村総合研究所/
株式会社本田技術研究所 ほか

所在地・アクセス

赤羽台キャンパス(情報連携学部)
〒115-8650 東京都北区赤羽台一丁目7番11号
JR「赤羽」駅 西口出口から徒歩8分
東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道「赤羽岩淵」駅から徒歩12分

問い合わせ先

TEL:03-5924-2100
Web:問い合わせフォーム

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