データサイエンス百景

未来の解像度を上げるデータサイエンス系大学進学情報サイト

サーバーサイドエンジニア サーバーサイドエンジニア

サーバーサイドエンジニア

各種サーバーを管理して、
情報や処理結果を安定的に提供する

サーバーとは、ウェブサービスなどソフトウェアシステムにおいて、クライアントからの要求に応じて情報を返送する構成要素。あらゆるネットのサービスはネットの向こう側にサーバーを多数運用している。それらサーバーの設計・構築、運用・保守を行うのがサーバーエンジニアだ。近年、クラウドサービスの普及により、物理的なサーバーを持たなくても情報の提供、データを保管しておくことが可能となってきており、サーバーエンジニアの役割も変化している。

サーバーサイドエンジニアの仕事内容と学べる大学

サーバーサイドエンジニアの仕事内容

サーバーサイドエンジニアの仕事は、情報システムを運用するためのサーバーを設計・開発・管理すること。Webサーバー、データベースサーバー、ファイルサーバー、メールサーバーなど、顧客に適したサーバーの選定・提案を行い、サーバーの必要台数、処理能力や設置場所の電源容量を考慮しながら設計・構築していく必要がある。その際、サーバーを格納するラッキング作業や配線作業などの物理的作業も必要な業務となる。

その後、24時間365日、サーバーが安定して稼働を続けるために、サーバーの監視、トラブルの対処、セキュリティチェック、バックアップなど、運用・保守を行っていく。障害発生の際にはいち早く原因究明・復旧作業を施し、情報漏洩を目然に防ぐセキュリティの見直しを繰り返していくことが大切だ。Webサイトやアプリの利用者に触れる部分(ユーザー・インタフェース)の設計やデザインを手がけるフロントエンドエンジニアに対し、裏側を担うサーバーサイドエンジニアは、バックエンドエンジニアと呼ばれることもある。

近年、クラウドサービスの普及により、物理的なサーバーを自社で持たなくても情報の提供、データの保管が可能となっている。しかし、機密性の高いデータや業務において競争力の源泉となる重要なデータなどについては物理的サーバーが適していることも多い。今後は、クラウドに関する知識を求められるシーンが増加するのは明らかだが、ITインフラの安全を管理する物理層を扱えるサーバーサイドエンジニアは今後も重要な職業といえるだろう。

サーバーサイドエンジニアの年収や勤務先は?

サーバーサイドエンジニアの平均年収は450万〜550万円で、IT系の職種では中堅程度の水準となっている。スキルや経験によっても幅があり、上流工程を担当することが増えてくると年収アップも期待できるだろう。

サーバーサイドエンジニアの勤務先として代表的なものは以下の通り。

  • SIer企業
  • 一般企業の情報システム部門
  • データセンター

サーバーサイドエンジニアになるには?

サーバーサイドエンジニアに必要な資格

サーバーサイドエンジニアの仕事を保証する特別な資格はないが、取得しておくと強みになる専門的な資格が多数ある。働きながら、ニーズの高い資格を取得し、キャリアアップしていく傾向が強い。

  • ITパスポート試験
  • 基本情報技術者試験
  • 応用情報技術者試験
  • LinuC、LPIC(Linux技術者認定資格)
  • CCNA(Cisco Certified Network Associate)
  • マイクロソフト認定資格プログラム(MCP)
  • ITIL®認定資格
  • AWS(Amazon Web Services)認定プログラム

サーバーサイドエンジニアに必要なスキル

サーバーサイドエンジニアはサーバーOSの知識と設計・構築するためのプログラミングスキルはもちろん、運用・保守の際のセキュリティに関する知識も欠かせない。また、近年ではAWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなどのクラウドサービスの需要が増加傾向にあるため、クラウドに関する知識も求められるだろう。

以下のプログラミング言語や開発ツールを使いこなせると強みになる。

プログラミング言語:
C++GoRustPythonJavaScriptshell scriptなど
開発ツール:
GitDockerKubernetes、ウェブサーバ、データベースなど

サーバーサイドエンジニアを目指せる大学・学部・学科

サーバーサイドエンジニアに必要な知識を専門的に学ぶには、理工系大学の「情報」系学部・学科、電気電子系学部・学科を選ぶのが一般的だろう。コンピュータサイエンスの中でもかなりニッチな領域になる。業界のプロ以外は、なかなか知らない世界なので、興味がある人は大学のオープンキャンパスや研究室公開などに足を運び、直接研究者の話を聞くのがいいだろう。

Illustration by カヤヒロヤ

こちらの記事もチェック

この記事に紐づくタグ

TOP