スポーツトレーナーの仕事内容と学べる大学
スポーツトレーナーの仕事内容
アスリートが身体パフォーマンスを最大限に発揮できるように、怪我の予防や効率的な身体の動かし方を指導し、競技に合わせた身体づくりなどをサポートするのがスポーツトレーナーの仕事。スポーツトレーナーには、「アスレティックトレーナー」「ストレングストレーナー」「メディカルトレーナー」などの種類がある。
アスリートがベストなコンディションで試合や練習に臨めるように、チームドクターやコーチと連携を取りながら活動するのが一般的。怪我の応急処置やリハビリテーションを行うこと、科学的根拠に裏付けられた正しい理論のもと選手に合わせたトレーニング準備をすること、日々の健康管理、食事や睡眠などの生活習慣を支えることも重要な仕事となる。
スポーツトレーナーの年収や勤務先は?
スポーツトレーナーの初任給は平均で月額24万円、平均年収では360万円。ただ、仕事内容や継続年数によって、年収230万〜550万円とかなり幅がある。アスリートと同様に、実力主義の世界なので、個人のスキルや勤務先の規模によって条件は変わってくる。
スポーツトレーナーの勤務先として代表的なものは以下の通り。
- プロスポーツチーム(野球、サッカーなど)
- プロアスリート個人と契約する
- 企業の実業団チーム
- 高校/大学の有名スポーツ部
- スポーツジムやフィットネスクラブ
スポーツトレーナーになるには?
スポーツトレーナーに必要な資格
スポーツトレーナーになるための代表的な資格は以下の通り。ただし、いずれもかなりの難関となる。また、柔道整復師やはり師・きゅう師(鍼灸師)の資格などを取得しておくと、応急処置やトレーニングの指導をする上で大きな強みになる。
- 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
- NSCA認定パーソナルトレーナー
- JATI認定トレーニング指導者
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師・きゅう師(鍼灸師)
- 理学療法士
特定の資格を取得したい場合は、その資格に特化したカリキュラムを持つ大学・学部を目指すのがおすすめだ。
スポーツトレーナーに必要なスキル
各種スポーツのトレーニングは、科学的な根拠を基に形づくられている。それを理解するための生物学、生化学、物理学などの基本的な知識は必要になるだろう。特に、身体中の骨や筋肉の構造を理解する解剖学の知識は必須となる。
また、スポーツトレーナーは、常にアスリートに寄り添いながらサポートする仕事だ。そのためには、日常的なコミュニケーションのスキルも大きな強みになるだろう。
スポーツトレーナーを目指せる大学・学部・学科
スポーツトレーナーを目指すなら、「スポーツ科学」を専門的に学べる学部・学科を目指すのが一般的だろう。また、体育系や医療系の大学で、スポーツに特化したコースを探せる場合もある。データ分析の手法を学べる「情報」系学部・学科で、スポーツをテーマにした研究に取り組む方法もある。
スポーツトレーナーは、スポーツ系の専門学校でも目指せる職業だが、大学で4年間しっかり学ぶ意味は大きい。また、スポーツ科学を学びながら柔道整復師やはり師・きゅう師(鍼灸師)の資格取得ができるカリキュラムを持つ大学・学部を選べば、就職に有利になるだろう。
Illustration by カヤヒロヤ