UI・UXデザイナーの仕事内容と学べる大学
UI・UXデザイナーの仕事内容
UIとは「User Interface(ユーザーインターフェイス)」のこと。Webサイト、ソフトウェア、ゲームなどさまざまなサービスとユーザーとの接点を指す。ユーザーにとって「使いやすい」デザインを設計する必要があり、アプリや機械の操作方法を直感的に理解できるようにアレンジするのがUIデザイナーの仕事だ。文字のレイアウト、写真やボタンの位置などユーザーの行動を誘導しながら、期待される目的に導いていけるデザインを設計していく。言語や年齢などいろいろなバックグラウンドを持つ人にも使えるようにするユニバーサルデザインや、文字だけでなく音声や光など複数の代替方法で使えるようにするアクセシビリティの確保なども対応できればすばらしい。
UXとは「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」のことで、Webサイト、スマホアプリ、ハードウェア(機械)などさまざまなサービスを使う中での体験を指す。手がけた製品・サービスを通じて、ユーザーに新しい体験を届けるのがUXデザイナーの仕事だ。
UXデザイナーはUIデザイナーの先を見据えることが求められる。画面の見た目をデザインするだけでなく、ユーザーの心理を想像しながら、製品のクオリティ、マーケティング、サイト解析などを行い、どうしたらユーザーが満足する体験価値を提供できるかという仮説を立て、全体の設計をする必要がある。業務の幅が広く、多様な知識が求められる新しい時代の仕事だ。
UI・UXデザイナーの年収や勤務先は?
UI・UXデザイナーの初任給は、26万円程度が相場。平均年収では500万〜800万円となっており、日本の平均年収と比較して、やや高めの水準となっている。最近は、UI・UXデザイナーとして独立・起業し、年収1,000万円以上を得ている人もいるという。
UI・UXデザイナーの勤務先として代表的なものは以下の通り。
- Web制作会社
- Webコンサルティング会社
- デザイン会社
- アプリ開発会社
UI・UXデザイナーになるには?
UI・UXデザイナーに必要な資格
UI・UXデザイナーになるための特別な資格はない。ただし、取得しておくと強みとなる資格はいくつかある。
- Webクリエイター能力認定試験
- ウェブデザイン技能検定
- Google UX Designプロフェッショナル認定
- Illustrator®クリエイター能力認定試験
- Photoshop®クリエイター能力認定試験
- アクセシビリティリーダー(AL) など
UI・UXデザイナーに必要なスキル
UI・UXデザイナーはユーザーの心理や目的を分析し、Webサイトやアプリの画面をデザインしていくことが求められるため、ビジュアルデザインのスキルに加え、マーケティングやコミュニケーションの知識、設計したデザインを論理的に説明できるプレゼンテーション力なども大切なスキルになる。特にUXデザイナーは、認知心理学や行動経済学といった専門知識が活かされる領域でもある。
UI・UXデザイナーを目指せる大学・学部・学科
UI・UXデザインを専門的に学ぶには、デザイン系やクリエイティブ系の学部学科がある大学、大学院を選ぶのがいいだろう。また、工学部や情報系学部のWeb制作・ゲーム制作に特化した学科でもUI・UXデザインを学べるケースが多い。
最近では、オンラインスクールも充実しており、他の学業との両立や働きながら学ぶこともできるようになっている。起業や転職を支援しているスクールもあるので、そこを考慮してチェックしてみるのもいいだろう。
Illustration by カヤヒロヤ