データサイエンス百景

未来の解像度を上げるデータサイエンス系大学進学情報サイト

ニューラルネットワーク

ニューラルネットワークとは?

ニューラルネットワーク

ニューラルネットワークは、AI(人工知能)研究の一分野で、話題の「生成AI」にも用いられるディープラーニング(深層学習)の基盤技術とされている。人間の脳内では、860億個もの神経細胞(ニューロン)が非常に複雑なネットワークを形成しており、そのような脳構造を模倣してつくられた数学モデルがニューラルネットワークだと考えていいだろう。

人間の脳内において、ニューロンは、他のニューロンとつながったシナプスから電気刺激を受け取り、その電気が一定以上たまると発火して、次のニューロンに電気刺激を伝える。この構造を数学的に模倣すると、あるニューロンが他のニューロンから「0」か「1」の値を受け取り、その値に何らかの重みを足し合わせる。それがある一定の値を超えると「1」になり、超えなければ「0」になる。このようにニューロンのネットワークを「0」と「1」の数学的モデルで表現している。

ポイントは「重みづけ」にある。人間のニューロンが学習によってシナプスの結合強度を変化させるように、学習する過程で重みづけを変化させ、最適な値を出力するように調整することによって、予測や分類の精度を高めていく。

ニューラルネットワークで何ができる?

現在の多くのイノベーションを支えるディープラーニングは、ニューラルネットワークのアイデアがベースになっている。つまり、Google翻訳やChatGPTの実現を可能にした技術の起源は、ニューラルネットワークだったと言っても過言ではない。

ニューラルネットワークのアイデア自体は1940年代からあり、1950年代の第1次AIブーム、1980年代の第2次AIブームを経て、2000年代からの第3次AIブームにおいて、ディープラーニングの登場によって、その数学的モデルの実力が証明されることになる。

ディープラーニングとは、ニューラルネットワークを3層、4層と多層に重ねたニューラルネットワークのこと。マシンパワーの進化にも助けられ、画像認識などの分野において、従来の機械学習を大幅に超える精度を発揮し、一気に注目を集めた。ディープラーニングは、複雑な「パターン認識」が得意で、画像認識、音声認識、自然言語処理などで用いられている。前述のとおり、ChatGPTやStable Diffusionに代表される生成AIの基盤技術にもなっている。これらの技術発展は、確実にニューラルネットワークの貢献によるものだろう。

ニューラルネットワークを学ぶ

ニューラルネットワークはどの学部・学科で学べる?

ニューラルネットワークを専門的に学ぶには、理工系大学の「情報」系学部・学科を選ぶのが一般的だ。最近は、「AI」や「データサイエンス」を冠した学部・学科もあるので、それらの学部・学科もチェックしてみるといいだろう。

また、ニューラルネットワークは人間の脳の構造から着想を得た分野であるため、脳神経科学や認知科学の知識があると研究の大きな強みになる。医学部や薬学部、理工系学部の生物系学科で、脳の構造や機能を専門的に学び、その知見を「人工的な知能」の実現に活かす道もあるだろう。

ニューラルネットワークについてもっと知りたい方は

ニューラルネットワークに関する質問、AI・データサイエンスに関する素朴な疑問、大学選びのお悩み、将来の仕事のことなど、気軽にご質問ください。X(旧Twitter)または匿名の質問箱にて受け付けています。

質問する
匿名で質問する

ニューラルネットワークに関連する最先端の研究事例

TOP