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カーボンニュートラル

カーボンニュートラルとは?

地球温暖化の原因である温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを意味する。「全体としてゼロに」というのは、温室効果ガスの「排出量」と、植林や森林管理などによる「吸収量」、温室効果ガスを他の気体から分離して地中深くに貯留・圧入する「除去量」が釣り合いを保つ状態のことを指す。カーボンニュートラルの達成のためには、再生可能エネルギーの普及などによる温室効果ガスの排出量の削減に加え、森林の植樹といった吸収作用の促進を目指す必要がある。

この実現に向けて世界が取り組みを進めており、120以上の国と地域が「2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指す」という目標を掲げている。地球温暖化への対策に向けた動きが国際的に広がっている。

カーボンニュートラルで何ができる?

カーボンニュートラル実現に向けた具体的な取り組みとして、再生可能エネルギーの導入が挙げられる。風力や太陽光発電、水力発電など、化石燃料に頼らないエネルギーを使用することで二酸化炭素の排出を削減することができる。化石燃料やバイオマス燃料の燃焼時に発生する二酸化炭素を回収・貯留する技術(CCS、CCUS)の開発なども進められている。

鉄鋼業など製造プロセスの原料として化石燃料を使う産業では、原料である石炭の代替として水素を利用するなど、低炭素化の技術について研究が進められている。また、化学産業では、光触媒を用いて太陽光によって水から水素と酸素をつくり、そこから水素だけを分離。その水素と二酸化炭素を組み合わせてプラスチック原料を製造する人工光合成技術などの研究が進められている。

カーボンニュートラルを学ぶ

カーボンニュートラルはどの学部・学科で学べるの?

カーボンニュートラル自体は、あくまで環境保全の観点からの目標であり、それを達成するためには複数の技術や学問領域からのアプローチが必要となる。

具体的には、エネルギー工学、材料工学、環境学、経済学、政策学、社会学など、文理問わず多様な学部・学科で関連する知識や技術を学ぶことができる。例えば、エネルギー工学では再生可能エネルギーの開発やエネルギーの効率的な利用に関する知識を学ぶことができ、環境学では環境問題に関する知識を修得することができる。

新しいエネルギー技術や環境にやさしい設備の開発といった工学からのアプローチ、エネルギー政策や環境問題に関する社会的な問題に対応するための社会学系の視点も有効だ。もちろん、環境に関する計測、環境負荷の少ない新素材の開発などにおいてデータサイエンスの知識が求められる場面も多いだろう。

興味のある学問分野から、カーボンニュートラルの実現に向けて学習するのがおすすめだ。

カーボンニュートラルについてもっと知りたい方は

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