【みんなの疑問】経済・経営学部でもデータサイエンスは必要?どんな研究がある?
データサイエンス百景公式X(旧Twitter)には、日々AI・データサイエンスに関する質問が寄せられます。今回は、経済・経営学部におけるデータサイエンスの活用や研究に関するQ&Aを集めてみました!
経済学や経営学にもデータサイエンスは必要ですか?
経済学や経営学とデータサイエンスは非常に相性のいい分野です。
経済学とデータサイエンス
「経済学」とは、ヒト、モノ、カネ、情報の流れを把握し、生産・消費・売買などの経済活動を研究する学問分野です。現在、情報技術の高度化、小型化に伴い、あらゆるデータの取得が容易になってきています。そして、データを積極的に活用することで、経済活動の実態をより明瞭に把握・分析することが可能になります。経済学において、データサイエンスの知見は有用であるだけでなく、必須のスキルになっていくでしょう。
経営学とデータサイエンス
一方、「経営学」では、企業活動に関する理論、人材や資金などの経営資源を効果的に管理・運用する方法を学びます。ヒト、モノ、カネ、情報を経営者の視点からとらえて、より良い経営を実践するための研究を行うと考えるとわかりやすいかもしれません。経営には、経験や直感だけでなくデータを用いた客観的な分析・評価も重要です。また、新たなビジネスを創出する際にも、データを用いた市場分析やマーケティングは必要不可欠。経営学においても、データサイエンスのスキルはますます求められていくでしょう。
「データサイエンス百景」では、経済学部、経営学部に所属する学生にも話を聞いています。データサイエンスを駆使して学びを深めている先輩の記事を、ぜひチェックしてみてください。
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経済・経営学部でデータサイエンスを用いた研究をする際、どのようなデータを対象にどのような研究ができますか?
過去の株価や金利のデータから景気動向を予測したり、消費者の購買データから新製品の生産計画を立てたりするなどの用途があります。最近は、Webマーケティングの分野でもユーザーの検索履歴やサイト閲覧履歴などのデータが活用されており、こうしたデータを新商品の開発などに役立てます。
また、経済・経営学部以外にも、経済分析を活用し、政策立案や政策評価などの研究を行う政治経済学部などもあります。経済・経営という枠組みにとらわれず、さまざまな学部・学科、研究室を調べてみましょう。
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経営システム工学とデータサイエンスの違いは何ですか?
「経営システム工学」は、企業などの組織が抱える課題解決や業務効率化を目的とした工学系の研究分野です。一方、「データサイエンス」は、数学、統計学、情報学、コンピュータサイエンスなどの知見を駆使して、社会全般の課題を解決することを目的としています。
データを分析し、そこから価値を見出す点で、両者の研究は似ている点も多くあります。簡単にいえば、経営システム工学は、よりビジネスに特化した学問分野だと考えていいでしょう。
中央大学では、2021年度に理工学部経営システム工学科をビジネスデータサイエンス学科に改称しました。ここからも経営システム工学とデータサイエンスの学科で学べる内容は近いことが窺えます。また、早稲田大学や東京理科大学には、経営システム工学を専門に学べる学科があります。大学のWebサイトでカリキュラムを調べてみると、わかることも多いでしょう。
大学選びは、学部・学科名だけではなく、興味・関心を持てる授業や研究室まで調べてみるのが理想です。経営システム工学やデータサイエンスという名前にとらわれず、ミクロな視点で興味・関心のある研究テーマを探してみると視界が開けるかもしれません。
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Text by 編集部/Illustration by Vlada / PIXTA