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研究職 研究職

研究職

専門研究のスキルと倫理観を強みに
商品開発や社会課題の解決に挑む

自らの専門研究によって、新たな製品やサービス、課題解決の手法を世の中に送り出すのが研究職。大学、公的研究機関、企業、環境系NPO法人など、さまざまな職場で活躍している。高度な専門知識や技術力が求められる研究職は、ますます求められている。

研究職の仕事内容と学べる大学

研究職の仕事内容

研究職の仕事は、高度な専門知識や技術力を駆使して、世の中を知るための新たな発見、これまでにない製品・サービスを世に送り出すこと。

研究職の種類としては、真理の探究のために行う基礎研究、これまでの研究成果を活かして実用化を目指す応用研究、基礎・応用研究をもとに製品化を目指す開発研究の大きく3つに分けられる。

基礎研究を行うのは主に大学や公的研究機関。利益だけを追い求めずに長期的な研究に取り組めるのがメリットだ。民間企業でも基礎研究は行われているが、利益にならないと判断された場合には、研究が途中であっても打ち切られることもある。

応用研究は主に民間企業で行われる。基礎研究の成果を商品・サービスの開発や社会実装につなげる方法を模索するのが目的だ。コストと納期を考慮しながら、スピード感をもって収益性や安全性の検証を行うビジネス感覚がより求められる。

開発研究は、基礎・応用研究の成果をもとに、新たな材料、装置、製品などをゼロからつくり上げる仕事。市場分析を行い、消費者に必要とされるものを開発していくことが大切になる。

研究職の年収や勤務先は?

研究職の平均年収は500〜800万円となっており、日本の平均年収よりも高い水準といえる。正規の大学教員や企業の研究部門のリーダー職になれば、年収1,000万円以上も夢ではないだろう。大学院の修士課程まで研究を続けてから就職すると給与面でも有利になる。

研究職の勤務先として代表的なものは以下の通り。

  • 大学・大学院
  • 国立の研究機関
  • 非営利団体の研究機関
  • メーカーなど一般企業の研究部門

研究職になるには?

研究職に必要な資格

研究職に就くための特別な資格はない。ただし、企業によっては修士号や博士号を就職の条件としているケースもあるので、まずは自分の研究力を高めることに励むのが重要になる。

研究職に必要なスキル

研究職に求められるスキルは所属する企業・団体によって異なるが、大学・大学院時代の研究生活で、観察・推論・仮説・検証・考察のサイクルを繰り返してきた経験や専門的な実験スキルは大きなアドバンテージになるだろう。

また、研究者としての基本姿勢や倫理観も研修職として働くうえでの最低条件となるだろう。研究の不正や技術の盗用などは、企業全体に関わるリスクになることを自覚しておこう。また、就職後も日々、各国の研究論文を読むことにもなるので、最低限の英語力も必須になる。

研究職を目指せる大学・学部・学科

研究職を目指すことは、一般的には企業の研究職か大学教員を目指すのを意味する。進学先は主に理工系大学になるだろう。理学部、工学部、農学部、薬学部など、自分がイメージする将来像に合わせて選択することになる。

民間企業で研究職を目指す場合、理工系分野で大学院まで進むのがスタンダードな考え方。学部卒と大学院卒では、初任給が変わるのが一般的だ。大学院で博士号を得ることができれば、海外の学会などで一目置かれる存在になれる。

大学教員や公的機関での研究職を目指す場合は、大学院博士課程まで修了するイメージを持つべきだろう。高校時代に専門分野を絞りきれない場合は、幅広く学べる学部・学科を選び、入学後に研究テーマを決めることもできる。

理工系分野の説明が中心になったが、文系分野にも研究職はある。例えば、経済学、政治学、社会学、言語学、文化人類学など。理工系と同じく文系の大学院へと進み、大学教員のほか、公的研究機関の研究員、民間企業であれば金融系のシンクタンク職員などの道がある。いずれにせよ、自分が研究したい学問への熱意が大切になるだろう。

Illustration by カヤヒロヤ

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