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脳神経科学

脳神経科学とは?

脳や神経系の構造や機能、疾患などを研究する学問分野のこと。英語で「Neuroscience(ニューロサイエンス)」と呼ばれる分野がこれにあたる。脳や神経系は非常に複雑で、人間の思考や行動に関連している。脳神経科学は、そうした脳や神経系についてより深い理解を得ることで、脳疾患や精神・神経疾患の治療や予防に貢献している。最近は、AI(人工知能)やロボットの開発、脳とコンピュータをつなぐブレインマシンインターフェース(BMI)などの研究分野でもその知見が活かされている。

神経系のしくみを単一の方法論で理解するのは不可能で、分子生物学、細胞生物学、生化学、生理学、薬理学、解剖学、数学、物理学、コンピュータサイエンス、情報学、心理学、認知科学など、さまざまな研究分野からアプローチがとられている。また、これらの研究分野の密接な連携や統合を必要としているのも脳神経科学の大きな特徴。医療機関や基礎研究機関だけでなく、民間企業も積極的に研究を推進している。

脳神経科学で何ができる?

脳は膨大な数の神経細胞で構成されているため、その機能を解明することは難しいと考えられていた。しかし、最先端の脳神経科学では、データサイエンスの手法などを駆使して、神経細胞の接続や活動パターン、神経伝達物質などを分析することで、脳の構造や機能の詳細が明らかにされつつある。

また、アルツハイマーやパーキンソン病などの神経変性疾患は、まだ完治する方法は見つかっていない。この分野でも脳神経科学の研究成果が新薬や治療法の開発に役立てられている。

他にも、脳神経科学とITを融合したブレインテック、人間の脳の神経細胞(ニューロン)の構造と働きを模したニューラルネットワークディープラーニング(深層学習)の基盤技術)など、さまざまな技術開発が行われている。

脳神経科学を学ぶ

脳神経科学はどの学部・学科で学べるの?

脳神経科学は、主に医学部、獣医学部、薬学部、理学部、工学部などで学ぶことができる。医薬系の学部だけでなく、理工系学部からも脳神経科学の研究にアプローチできるのがポイントだ。また、情報学部、生命科学部、心理学部などでも脳神経科学を専門的に学べる学科やコースが見つかる場合がある。

具体的には、医学部では、臨床神経学、神経外科学、神経内科学などの専門科目で脳神経科学を学ぶことができる。理工系、情報系の学部・学科では、脳情報科学や計算神経科学といった脳神経科学の融合領域を学べる授業や研究室が探せる。また、生命科学、心理学系の学部・学科でも、脳神経科学に関する授業や研究が行われている。

脳神経科学についてもっと知りたい方は

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