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ブレインマシンインターフェース

ブレインマシンインターフェースとは?

人間の脳(Brain)とコンピュータや機械(Machine)を接続する(Interface)技術のこと。具体的には、脳波や人間の脳の神経細胞(ニューロン)の信号を検出するセンサーを装着し、その信号を解析することで、人間の動きや表情、言葉などの意図をコンピュータや機械に伝えることができる。また、逆に、コンピュータや機械から神経に刺激を送り、視覚や聴覚といった感覚を再現することも可能。BMIと略されたり、ブレインコンピュータインターフェース(BCI)と呼ばれたりすることも多い。

BMIの主な手法は2つあるという。①脳活動を読み取る方法、②脳に情報を書き込む方法だ。

BMIは、その実現方式によって、外科手術で頭蓋に電極を埋め込む「侵襲式」と、頭蓋骨の開頭を伴わない「非侵襲式」の2つに大きく分けられる。侵襲式は読み取り精度が高いが、手術が必要なため安全面にリスクや課題があるほか、容易に着脱できない難点がある。これに対し、非侵襲式は侵襲式と比べると読み取り精度は劣るが、安全性の高さと装着の容易さの点で優れている。

ブレインマシンインターフェースで何ができる?

BMIには高齢者や障害者などの身体が不自由な人のコミュニケーションデバイスとして大きな期待が寄せられており、社会実装に向けた技術開発が進んでいる。

例えば、外部の音を電気信号に変えて聴覚神経に刺激を与え、音が聞こえない人に音を届ける「人工内耳」もBMIの一種だ。また、BMIを用いることで、四肢の麻痺や切断などの身体障害を持つ人が義手や義足などの装置を制御するといった、身体障害者の自立支援に役立てる研究も進められている。脳神経疾患の治療にも応用され、パーキンソン病やてんかんなどの疾患では、脳波を解析し、症状を緩和する刺激を与える「脳深部刺激療法(DBS)」によって症状の改善が期待できる。人工内耳もDBSも、すでに保険適用となっている。

ほかにもBMIの技術によって、脳波で乗り物を操縦したり、家電などの機械を操作したり、脳内でインターネットを利用したり、自分の考えを相手の脳に直接伝えたりすることが実現できると期待されている。

ブレインマシンインターフェースを学ぶ

ブレインマシンインターフェースはどの学部・学科で学べるの?

BMIは新しい研究分野なので、研究室レベルで進学先を探すのがベストだ。理工系学部の情報系・生物学系学科、医学部、薬学部などで、BMIやそれに関連する脳科学・神経科学について学べる研究室を探すことができる。

最近はこの分野の学びが注目されていることから、医療や脳科学とデータサイエンスを融合した領域を学べる学科やプログラムを探せる大学も増えている。こうした場所でもBMIの研究に取り組める可能性があるだろう。

ブレインマシンインターフェースについてもっと知りたい方は

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